自己破産又は個人再生の場合における貸金業者の税務

第1 総論

□ 自己破産又は個人再生の場合,債権者である貸金業者は,以下のとおり,貸倒損失又は貸倒引当金の計上ができるというメリットがあります。
そのため,貸金業者は通常,自己破産又は個人再生について積極的に反対してくることはありません。

第2 自己破産の場合における貸金業者の税務

□ 債務者が破産手続開始の申立てをした場合,債権者である貸金業者は,申立てがあったという事実だけで,貸付金の半分について貸倒引当金として損金計上することができます(法人税法52条1項・法人税法施行令96条1項3号ハ,所得税法52条1項・所得税法施行令144条1項3号ハ)。
□ 債務者について同時廃止決定又は異時廃止決定があった場合,債権者である貸金業者は,回収不能の金銭債権の貸倒れであるとして,貸付金の全額について貸倒損失として損金計上することができます(法人税基本通達9-6-2,所得税基本通達51-12)。
また,債務者について配当があった後に破産手続終結決定があった場合,債権者である貸金業者は,回収不能の金銭債権の貸倒れであるとして,配当による回収ができなかった貸付金の全額について貸倒損失として損金計上することができます(法人税基本通達9-6-2,所得税基本通達51-12)。

第3 個人再生の場合における貸金業者の税務

□ 債務者が再生手続開始の申立てをした場合,債権者である貸金業者は,申立てがあったという事実だけで,貸付金の半分について貸倒引当金として損金計上することができます(法人税法52条1項・法人税法施行令96条1項3号ロ,所得税法52条1項・所得税法施行令144条1項3号ロ)。
□ 債務者について再生計画認可決定があった場合,債権者である貸金業者は,5年以上先に弁済される予定の金額については,貸倒引当金として損金計上することができます(法人税法52条1項・法人税法施行令96条1項1号ロ)。
ただし,これは,弁済期間が10年以下であればよいとされる通常の民事再生(民事再生法155条3項)でのみ問題となる話です。
□ 債務者について再生計画認可決定があった場合,債権者である貸金業者は,再生計画認可決定により切り捨てられることとなった部分の金額について,貸倒損失として損金計上することができます(法人税基本通達9-6-1(1),所得税基本通達51-11)。
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