不動産業者の査定書を要する場合

不動産業者の査定書を要する場合

□ 自己破産又は個人再生において自己所有の土地建物(いわゆるマイホーム)がある場合,その売却価値を裁判所に説明するため,不動産業者の査定書を用意する必要があります。
なぜなら,マイホームの売却価値が銀行等の住宅ローンの残高よりも多い場合,差額分を一般の債権者に弁済する必要が生じるからです。
例えば,①マイホームの売却価値が2000万円で,住宅ローンの残高が3000万円の場合,一般の債権者に弁済する必要はない(このような状態を,担保不足とか,オーバーローンなどといいます。)のに対し,②マイホームの売却価値が2000万円で,住宅ローンの残高が1500万円の場合,一般の債権者に500万円を弁済する必要が生じます。
なお,住宅ローンの残高がマイホームの固定資産評価額の1.5倍を超えている場合は通常,オーバーローンの状態になっています。
□ 不動産を共有している場合,他の共有者の持分も含めた不動産全体が担保権の負担を負っている場合が通常であり,その場合は,共有持分相当額ではなく,不動産全体の価格に対して被担保債権残額が固定資産評価額の1.5 倍を超えるかどうかの判断をすることになります。
そのため,例えば,夫婦の持分が2分の1ずつの場合,固定資産評価額を2分の1で計算するのではなく,全体で計算することになります。
□ 固定資産評価額というのは,市町村の税務課(ただし,東京23区では都税事務所)にある固定資産課税台帳に登録してある土地建物の評価額のことであり,毎年4月に市区町村役場から送られてくる,固定資産税・都市計画税の納税通知書に載っています(ただし,「固定資産税課税標準額」とは別です。)。
新築の建物の固定資産評価額は建築費の5割から7割ぐらいです。
□ 不動産業者の査定書を取得する場合,マイホームを購入したときに受領する重要事項説明書(宅地建物取引業法35条参照)のコピーの提供を求められますから,重要事項説明書が自宅に残っているのでしたら,受任弁護士にコピーを提供して下さい。
□ 住宅ローンの残高がマイホームの固定資産評価額の2倍を超える場合,自己破産のときに限り,大阪地裁の運用上,オーバーローンの状態であることが推定されるため,査定書の取得は不要となります(ただし,個人再生のときは常に必要です。)。
そして,他に破産管財人が選任されるべき事情がない限り,同時廃止事件としての取扱いを受けますから,破産管財人は選任されません。
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