同時廃止事件における実費

第1 破産予納金

1 総論
□ 破産管財人が選任されない同時廃止事件の場合,官報公告費用として10,584円の破産予納金が必要となります。
   そして,申立手数料1,500円とあわせた12,084円が実費となります。
□ 破産管財人が選任されない同時廃止手続の場合,破産手続開始・同時廃止決定が出た時点で受任弁護士の業務は事実上,終了します。
これに対して破産管財人が選任される管財事件の場合,受任弁護士は,破産者の代理人として,破産管財人との関係で破産者が不当な不利益を受けることがないように色々と活動することになります。
その関係で,管財事件の場合,受任弁護士の報酬は高くなります。
□ 破産手続開始決定が出た後に破産手続開始の申立てを取り下げることはできません(破産法29条前段)。
2 同時廃止事件から管財事件に移行した場合の予納金
□ 以下の場合,破産者に全く財産がない場合であっても管財事件に移行しますから,20万5000円余りのお金(=①20万5000円の引継予納金+②追加の官報公告費用)が追加で必要となります。
① 破産に至る経緯なり資産の内容なりに疑義があり,破産管財人による調査が必要であると判断された場合(資産等調査型)
② 否認対象行為が存在し,破産管財人による否認権の行使が可能であるかどうかの調査が必要であると判断された場合(否認対象行為調査型)
③ 免責不許可事由の程度が著しい結果,裁量免責(破産法252条2項)を受けるためには,破産管財人による免責不許可事由の内容についての調査,生活状況(主として家計収支)についての指導監督等が必要であると判断された場合(免責観察型)
□ 免責観察型の管財事件において,引継予納金を直ちに準備できない場合,大阪地裁の取扱い上,最大で6ヶ月間かけて20万5000円の引継予納金を積み立てることが認められています。
□ 6ヶ月間での積立ができない場合,裁判所が予納命令(破産法22条1項参照)を発し,予納金の納付がなければ破産手続開始の申立てを棄却する場合があります(破産法30条1項1号参照)。
ただし,以下の条件を満たす場合,破産手続開始決定後の分納が認められる場合があります(「免責観察分納型」といい,大阪地裁本庁の場合,平成21年では2件しかありませんでした。)。
① 申立代理人が付いた破産手続開始の申立てであること。
② 同時廃止の申立てから管財事件に移行されたものであること。
③ 5万円(発送用郵券相当分(原則として5,000円)は別途必要)が申立代理人の手元に確保され,かつ,官報公告費用が裁判所に納付されたこと。

第2 申立手数料

□ 破産事件では,破産予納金とは別に,1,500円の申立手数料を収入印紙として納付する必要があります。
□ 1,500円の申立手数料のうち,①破産手続開始の申立てに関する申立手数料が1,000円であり(民事訴訟費用等に関する法律別表第一の16項「その他の裁判所の裁判を求める申立てで、基本となる手続が開始されるもの」),②免責許可の申立てに関する申立手数料が500円であります(民事訴訟費用等に関する法律別表第一の17項ホ)。
そして,反対の意思を表示していない限り,破産手続開始の申立てと同時に免責許可の申立てをしたものとみなされます(破産法248条4項)から,両方の手数料を一緒に納付する必要があるということです(民事訴訟費用等に関する法律3条4項)。
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