自己破産及び個人再生の場合における,公告及び通知の内容

第1 自己破産の場合における,公告及び通知の内容

1 公告の内容
□ 自己破産の場合,例えば,以下の決定等が官報に公告されます。
□ 破産手続の関係
→ ①及び②は開始時のもので,③ないし⑥は終了時のものです。
① 破産手続開始決定(破産法32条1項)
② 財産状況報告集会,廃止意見聴取集会及び計算報告集会の各期日(破産法136条3項)
③ 同時廃止決定(破産法216条3項)
④ 異時廃止決定(破産法217条4項)
⑤ 同意廃止決定(破産法218条4項)
⑥ 破産手続終結決定(破産法220条2項)
□ 免責手続の関係
→ ①は開始時のもので,②は終了時のものです。
① 免責意見申述期間(破産法251条2項)
② 免責許可決定(破産法252条3項・10条3項本文参照)
□ 同時廃止事件における官報公告の対象は通常,以下のとおりです。
① 開始時
同時廃止決定及び免責意見申述期間
② 終了時
免責許可決定
□ 管財事件における官報公告の対象は通常,以下のとおりです。
① 開始時
(a) 破産手続開始決定(期日型の場合,一般調査期日の指定を含む。)
(b) 財産状況報告集会,廃止意見聴取集会及び計算報告集会の各期日
(c) 免責意見申述期間
② 終了時
(a) 異時廃止決定又は破産手続終結決定
(b) 免責許可決定
2 通知の内容
□ 同時廃止事件の場合,(a)破産手続開始決定及び(b)免責意見申述期間の通知が,普通郵便により,個別の破産債権者に届きます(破産法216条3項,251条2項)。
管財事件の場合,(a)破産手続開始決定(期日型の場合,一般調査期日の指定を含む。),(b)財産状況報告集会,廃止意見聴取集会及び計算報告集会の各期日,(c)免責意見申述期間の通知が,普通郵便により,個別の破産債権者の他,知れている財産所持者等に届きます(破産法32条3項,251条3項)。
ただし,勤務先からお金を借りていない限り,裁判所から勤務先に対し,破産手続開始決定等の通知が個別に届くことはありません。
□ 財産所持者等とは,①破産財団に属する財産の所持者及び②破産者に対して債務を負担する者をいい(破産法32条1項4号),②の例としては,(a)預金口座を置いている銀行,(b)保険解約返戻金のある保険会社,及び(c)お金を貸している知り合いがあります。
なお,管財事件の場合,破産者に対して債務を負担する者が,破産手続開始後に,その事実を知らないで破産者にした弁済は,破産手続の関係においても,その効力を主張できます(破産法50条1項)ものの,官報公告の後になされた弁済の場合,悪意の推定が働く(破産法51条)ため,弁済の効力を主張することはまず無理です。
□ 免責許可決定の主文を記載した書面は,破産法上は原則として,破産債権者に対して個別に送達されることとなっています(破産法252条3項前段)。
しかし,実務上は,破産債権者に対する免責許可決定の個別の送達については官報での代用公告が利用されています(破産法10条3項本文)から,免責意見を述べた破産債権者を除き,破産債権者に対する免責許可決定の個別の送達はされていません。
よって,破産債権者に対する個別の通知は,破産手続開始決定等の通知に限られることとなります。

第2 個人再生の場合における,公告及び通知の内容

1 公告の内容
□ 小規模個人再生の場合,例えば,以下の決定が官報に公告されます。
① 再生手続開始決定(民事再生法222条2項)
② 再生計画案を決議に付する旨の決定(=付議決定。民事再生法230条4項)
□ 給与所得者等再生の場合,例えば,以下の事実が官報に公告されます。
① 再生手続開始決定(民事再生法244条・222条2項)
② 再生計画案についての意見聴取決定(民事再生法240条2項)
□ 個人再生の場合,通常の民事再生と異なり,再生手続の終結は官報に公告されません(民事再生法238条・245条が188条5項の適用を排除しています。)。
2 通知の内容
□ 個人再生の場合,①再生手続開始決定及び一般異議申述期間の通知,並びに②付議決定又は意見聴取決定の通知が,普通郵便により,個別の再生債権者に届きます(①につき民事再生法222条3項・244条,②につき民事再生法230条4項,240条2項)から,裁判所からの通知は2回,届くことになります。
ただし,勤務先からお金を借りていない限り,裁判所から勤務先に対し,再生手続開始決定等の通知が個別に届くことはありません。
□ 個人再生の場合,自己の財産の管理処分権を失いません(民事再生法38条1項)から,管財事件の場合と異なり,知れている財産所持者等(例えば,預金口座のある銀行)に対し,再生手続開始決定等の通知が個別に届くことはありません。
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