個別クレジット等におけるクーリングオフ及び取消権の行使

個別クレジット等におけるクーリングオフ及び取消権の行使

□ 平成20年6月18日法律第74号(平成21年12月1日に本格施行)による改正後の割賦販売法に基づき,個別クレジットの場合,①クーリングオフ及び②取消権を行使できます。
① クーリングオフ
法定事項記載の書面を受領した日から8日以内であれば,申込みの撤回等に係る書面を発する(発信主義。特定商取引に関する法律9条2項,24条2項及び48条2項参照)ことで,(a)販売契約だけでなく(特定商取引に関する法律9条,24条及び48条),(b)個別クレジット契約についてクーリングオフ(=契約の申込みの撤回又は契約の解除)を行使できます(割賦販売法35条の3の10及び11)。
ただし,クーリングオフは,(a)訪問販売,(b)電話勧誘販売,(c)特定継続的役務提供(エステティックサロン,語学教室,学習塾,家庭教師派遣業,パソコン教室及び結婚相手紹介サービスの6業種)等の場合に限られます。
また,自動車の場合,訪問販売等であってもクーリングオフは無理です(特定商取引に関する法律26条3項1号・特定商取引に関する法律施行令6条の2,割賦販売法35条の3の60第4項2号)。
② 取消権
販売契約又は個別クレジット契約に関する不実の告知又は故意の事実の不告知により誤認して契約したときは,取消原因を知ったときから5年以内であれば,(a)販売契約だけでなく(特定商取引に関する法律9条の3,24条の2及び49条の2),(b)個別クレジット契約について取消権を行使できます(割賦販売法35条の3の13ないし16)。
□ クーリングオフ又は取消権を行使した場合,(a)個別クレジット業者から購入者に対する立替金相当額の請求が禁止され,(b)販売業者から個別クレジット業者に対する立替金返還義務が発生し,(c)購入者から個別クレジット業者に対する既払金返還請求権が発生します。
つまり,契約がなかった状態に戻してもらえるということです(クーリングオフの場合につき割賦販売法35条の3の10第3項以下,取消権の場合につき割賦販売法35条の3の13ないし16)。
□ 割賦販売法30条の4第1項の規定は,法が,購入者保護の観点から,購入者において売買契約上生じている事由をあっせん業者に対抗し得ることを新たに認めたものです(最高裁平成23年10月25日判決。なお,先例として,最高裁平成2年2月20日判決参照)。
よって,平成20年6月18日法律第74号による改正前は,販売業者との売買契約が公序良俗に違反して無効である場合でも,特段の事情がない限り,個別クレジット業者に対し,既払金返還請求権を行使することはできませんでした(最高裁平成23年10月25日判決)。
□ カード型クレジットの場合,購入した商品なり役務なりに問題がある場合,①支払回数が3回以上であり,②現金販売価格に分割払手数料を加えた総額が4万円以上であれば(なお,リボルビング払いのときは現金販売価格が3万8000円以上であれば)(割賦販売法施行令21条),包括信用購入あっせん業者(=クレジット会社)に対し,「支払停止等のお申出の内容に関する書面」等を提出し,販売会社に対する抗弁(例えば,商品の未着)を対抗することで(割賦販売法30条の4),クレジット会社からの代金請求に対し支払を停止できます。
ただし,個別クレジットの場合と異なり,クーリングオフ及び取消権の制度はありません。
□ 現在の割賦販売法30条の4は,包括信用購入あっせん業者に対する抗弁を定める条文ですが,平成20年6月18日法律第74号による改正前は,割賦購入あっせん業者(現在の,「個別信用購入あっせん業者」及び「包括信用購入あっせん業者」の総称)に対する抗弁を定める条文でした。
平成20年6月18日法律第74号による改正後は,個別信用購入あっせん業者に対する抗弁を定めた条文は,割賦販売法35条の3の19に移転しています。
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