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破産手続における宅配便,メール便,レターパック及び信書便の取扱い

第1 破産手続における宅配便及びメール便の取扱い

1(1) 破産法上,破産管財人に対する転送の対象となるのは郵便物及び信書便物に限られます。
   そして,以下のものは法律上,特別積合せ貨物運送(貨物自動車運送事業法2条6項)に当たり郵便物又は信書便物ではありませんから,破産管財人には転送されません。
① 宅配便
(a) ヤマト運輸の宅急便及び宅急便タイムサービス
(b) 佐川急便の飛脚宅配便及び飛脚航空便
(c) 日本通運のスーパーペリカン便
② メール便
(a) ヤマト運輸のクロネコメール便
(b) 佐川急便の飛脚メール便
③ 日本郵便のゆうメール(郵便局HPの「ゆうメール」参照)
(2) メール便は,宅配便の配送網を利用して,書類なり商品カタログなりといった,郵便法上の「信書」ではない軽量な荷物を運送してくれるサービスです。

2(1) 平成19年10月1日の郵政民営化に伴い,郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成17年10月21日法律第102号)が施行された結果,小包郵便物は郵便物でなくなりました(郵便法14条参照)。
   よって,ゆうパック(旧:一般小包郵便物)及びゆうメール(旧:冊子小包郵便物)等は宅配便になりましたから,郵便局のミスがない限り,破産法上,破産管財人に転送されません。
(2) 郵便事業株式会社(日本郵便)の「ゆうパック」は,平成22年7月1日,JPエクスプレス株式会社(JPEX)のペリカン便を吸収しました。

3 平成13年度から平成27年度までの「郵便・信書便・メール便の取扱数の推移」が「信書便事業の現状について」(平成28年10月27日付の総務省情報流通行政局郵政行政部信書便事業課の文書)に載っています。

第2 破産手続におけるレターパックの取扱い

1 エクスパック(旧:定型小包郵便物)は,平成22年3月31日をもって新規の販売は終了しました。
   そして,これに代わるサービスとして,信書の送達も可能であるレターパックというサービスが平成22年4月1日に始まりました。

2   レターパックは以下のものに分かれますところ,エクスパックと異なり郵便物としての取扱いを受けますから,破産管財人に転送されます。
① レターパックライト(料金は360円)
→ 正式には,特定封筒郵便物といい,配達先の郵便受け箱に届けられます。
   なお,特定封筒郵便物は,一定の重量等を上限に定額料金で差出しができる「封筒一体型サービス」です。
② レターパックプラス(料金は510円)
→ 正式には,特定封筒郵便物のうち,交付記録郵便(内国郵便約款136条の2及び3に基づき,郵便物の配達を記録する特殊取扱いです。)の取扱いを受けるものをいい,配達先に対面で届けられます。

第3 破産手続における信書便の取扱い

1 大阪地裁の取扱い上,信書便物は破産管財人に対する転送の対象に含めていませんから,バイク便等が取り扱う特定信書便は転送の対象になりません。

2(1)ア 信書とは,特定の受取人に対し,差出人の意思を表示し,又は事実を通知する文書をいい(郵便法4条2項),郵便事業株式会社又は信書便事業者以外の者が業として信書を送達することはできません(郵便法4条2項,民間事業者による信書の送達に関する法律3条)。
   そのため,実質的内容のある経過報告は「信書」に当たりますから,宅配便又はメール便を使って送ることはできません。
イ 実際,貨物自動車運送事業法10条3項に基づき国土交通大臣が定めた標準宅配便運送約款(平成2年11月22日運輸省告示第576号。最終改正:平成15年3月3日国土交通省告示第170号)6条5号は,信書の運送について引受を拒絶する旨を規定し,同約款23条1項は,信書の滅失,き損又は遅延について損害賠償責任を負わない旨を規定しています。
(2) 「信書に該当する文書に関する指針」(平成15年総務省告示第270号)により,信書に該当する文書であるかどうかが決まります。

3(1) 信書便事業は,平成15年4月1日施行の「民間事業者による信書の送達に関する法律」(平成14年7月31日法律第99号)(略称は「信書便法」です。)に基づく事業であり,①全国全面参入型の一般信書便事業,及び②特定サービス型の特定信書便事業があります(平成20年4月23日現在,前者は0者であり,後者は263者です。)。
   信書便事業を営む場合,①総務大臣,又は②総合通信局長(例えば,近畿総合通信局長)若しくは③沖縄総合通信事務所長の許可を受ける必要があります(信書便法6条,29条及び42条)。
(2) 総合通信局(=総通局)は平成13年1月6日の中央省庁再編に伴い改組された地方支分部局です。
   従前は地方電気通信監理局(=電監)(例えば,近畿地方電気通信監理局)という名称の役所であり,昭和60年4月1日以前は電波監理局(=電監)(例えば,近畿電波監理局)という名称の役所でした。

4(1) 特定信書便事業の対象は以下のとおりです(信書便法2条7項)。
① 大型便(1号役務)
   長さ,幅及び厚さの合計が90cmを超え,又は重量が4kgを超える信書便物を送達するもの(1号)
② 急送便(2号役務)
   信書便物が差し出された時から3時間以内に当該信書便物を送達するもの(2号)
③ 高額便(3号役務)
   引受地及び配達地がいずれも国内にある場合,その料金の額が1000円を超えるもの(3号。信書便法施行規則4条1項1号)
(2) 高額便としては,以下のものが想定されています。
① 配達記録サービス
② 高額な保証付きのサービス
③ 遠距離への急送サービス
④ 慶弔メッセージカードの配達サービス

5(1) 総務省HPの「信書便事業のページ」が参考になります。
(2) 信書便事業の現状については,総務省HPの「信書便年報」が参考になります。




1(1) 交通事故及び債務整理の初回の面談相談は無料であり,相続情報公開請求等の面談相談は30分3000円(税込み)です。
   交通事故及び債務整理については,無料の電話相談もやっています。
(2) 相談予約の電話番号は「お問い合わせ」に載せています。
  
2 執務時間は原則として平日の午前10時から午後7時30分までですが,事前のご予約があれば,午後8時30分まで夜間相談可能です。
 
3 弁護士山中理司(大阪弁護士会所属)については,略歴及び取扱事件弁護士費用事件ご依頼までの流れ,「〒530-0047 大阪市北区西天満4丁目7番3号 冠山ビル2・3階」にある林弘法律事務所の地図を参照してください。