破産財団及び自由財産の意義

第1 破産財団の意義

□ 破産者が,破産手続開始の時に有している財産は,原則として破産財団を構成します(破産法34条1項)。
破産手続開始決定があった場合,破産財団に属する財産の管理処分権は破産管財人に専属することとなり(破産法78条1項),破産管財人によってその換価等がされ,最終的には配当財団として,破産債権者に対する配当原資となります。
□ 破産財団には以下の三つの種類があります。
① 法定財団
法定財団とは,破産法が本来的に予定する破産財団であって,破産手続開始と同時に観念的に成立するものをいい,破産法34条1項及び2項,並びに78条の「破産財団」がこれに当たります。
② 現有財団
現有財団とは,現に破産管財人の管理下にある財産で構成される破産財団をいい,破産法62条の「破産財団」がこれに当たります。
破産手続開始の時においては,法定財団と現有財団は必ずしも一致しませんから,破産管財人はその不一致を解消しながら,破産財団を換価し,破産債権者に配当するための原資を確保することを職務としています。
つまり,破産手続開始前の債務者の詐害行為によって破産財団に属すべき財産が第三者に譲渡されている場合,現有財団が法定財団よりも少ない状態にありますから,破産管財人は,否認権(破産法160条以下)の行使によってこれを回復する必要があります。
また,破産手続開始前に債務者が第三者の所有物を預かっていた場合,現有財団が法定財団の範囲を超えた状態にありますから,破産管財人は,第三者の取戻権(破産法62条)の行使に応じて(破産法78条2項13号参照),これを第三者に返還する必要があります。
③ 配当財団
配当財団とは,破産債権者に対する配当原資で構成される破産財団をいい,破産法209条の「破産財団」がこれに当たります

第2 自由財産の意義

□ 自由財産とは,破産者の有する財産のうち,破産財団を構成せず,破産者が自由に管理処分できるものをいい,具体的には以下のものがあります。
① 差押禁止財産(破産法34条3項)
② 自由財産の範囲の拡張の裁判によって認められた財産(破産法34条4項)
③ 破産管財人が破産財団から放棄した財産(破産法78条2項12号参照)
④ 破産手続開始後に破産者が取得した財産(新得財産。破産法34条1項参照)
□ 破産者のした法律行為が通謀虚偽表示に該当するものとして民法94条1項により無効であっても,同条2項により,その無効は,これを以て善意の第三者である破産管財人に対抗することはできません(最高裁昭和37年12月13日判決)。
そのため,例えば,破産者がその妻と通謀して,真実に反して,破産者が妻に対して100万円の貸金債権を有すると借用書を作成していた場合,破産管財人は,その妻に対して,100万円の貸金債権を有することとなります。
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